帝国主義と民族主義のあいだ
これからの仏青の進むべき道は「帝国主義」と「民族主義」の間にあると思う。
病後のくさった脳みそで説明すると
帝国主義とは
「オレの言うことは正しい。老若男女・国境・人種を問わずすべての人にとって正しい。だから世界は従うべきだ。オマエたちは遅れているんだ。オレに従え」
みたいなやりかたね(いいかげん)。
一方民族主義とは、
「俺たちはこれで幸せにやってきたんだ。オレの父ちゃんも、ジイさんもみんなこうしてきたんだ。余計な口をだすな。俺たちのやり方に口を出すやつは敵だ。帝国主義はんたーい。」
(品格のある文章を提案したあとで品格のない文章が続く事を深くお詫びします)
この両者ともに容易に原理主義化する要素をはらんでおり、どんなに正しい思想であろうとも、この帝国主義的、あるいは民族主義的言説にかかると、もとの思想は簡単に汚染されてしまう。
ここで本題。
初期仏教のお釈迦様のお言葉は確かにすばらしい。老若男女、国境を越えて、多くの人々に受け入れられてきた。しかし、これをもってアカルチュレーション(文化融合)の結果、各地域に誕生した宗派仏教をすべて批判したらば、どうなるか。何も残らんがな。草木も生えんがな。
一方、「オレはこーしてきた」という民族主義的な主張も、これだけ世の中が多様となってくると世の流れに取り残されて"チーン"ということになりかねない。日本仏教がいかにがんばろうとも、グローバリズムの進む中での地域の空洞化はとまらないし、葬儀の自由化は進み、さらにお墓を持たなくてもいいという人が増え続けている。こうなれば行き着く先は、ジリ貧しかない(ごめんさいねえ、ずけずけいって)。
というわけで、これからの仏青は仏教思想の普遍的な部分を大事にしつつ、しかして今の日本人の受け入れられる範囲内にも目配りするしかないわけ。民族中心主義にも帝国主義にも陥ることなく、中道の道を歩む他ないわけ。
幸いにして仏の教えは思い切り普遍的。「すべての問題はわれわれの外部にでなく、内側にある。」この思想に一人でも多くの人を目覚めさせることができれば、多くの病んだ魂は救われ、犯罪は減少し、人々は思いやりにみち、知的にレベルアップすることでありましょう。
人を責めるより前に、まず自らの行いを正し、美しい言葉を紡いでいけば、声高に他者を責めずとも、自己を主張せずとも、ミクシーに無間地獄のように書き込みを繰り返さずとも、栴檀の香りに自ずと人が集まるかのごとく、人は集まってくるはずである。たぶん。
なるほど、普段の先生の主張にも通じるところがありますね。それにしても帝国主義ってのはどうもしっくり来ないです。というよりなんかソ連の「アメリカ帝国主義」中国の「ソビエト帝国主義」を彷彿させて古いのでは?今はむしろ、グローバリズムの方がわかりやすいのではないですか。
by 一ファン (2006-01-08 19:31)
グローバリズムとローカリズムの方がよろしかったら
そのように読み替えていただいても。
by ishihama (2006-01-08 21:58)